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2021.02.09

子どもの口臭が気になる!?

最近子どもの口が臭い気がする、という方はいませんか?
まだ小さいのに口臭なんてするのか、もしかしたらむし歯があるのかも、と不安になることもあると思います。

今回は子どもの口臭について、お話しさせていただきます。

子どもの口臭の原因とは?

子どもの口臭が気になる!?口臭とは「口の臭い」と書くように、多くの場合がお口の中に原因があります。

大人の口臭の場合、むし歯や歯周病を放置していることでの細菌による原因や、ニンニクやニラ、タバコやコーヒーなどの飲食物や嗜好品による原因などが考えられます。

しかし、子どもの口臭の場合、大人とは異なる原因であることが多いです。
いくつかの原因が考えられますので、当てはまるものはないかチェックしてみてください。

歯磨きがうまくできていない

歯磨きがうまくできていないと、奥の方や歯の間に食べ物や細菌の塊であるプラーク(歯垢)が残っていることによって臭いの原因になったり、むし歯や歯ぐきの炎症により口臭の原因になります。

舌にも汚れが残っている場合があります。

口呼吸をしている

お口の中は唾液が循環していることにより、食べかすや細菌を洗い流す作用があったり、むし歯菌などの繁殖を抑える作用があります。

お口の中が乾燥していると、唾液の量が少なくなり、細菌が残り繁殖しやすい環境になってしまいます。
お口の中の乾燥の原因としては、水分摂取量の不足もありますが、気をつけないといけないのが「口呼吸」です。

お口呼吸だと、お口の中が乾燥し、むし歯や歯肉炎、口臭の原因になるだけではなく、歯並びや噛み合わせまで悪くなってしまう恐れがあります。

食事の時によく噛んでいない

食事の時にあまり噛まないまま飲み込んでいたり、お水や汁物で流し込むように食べていると、唾液があまり分泌されません。

唾液の分泌量が少ないと、お口の中が乾燥することにつながり、むし歯や歯肉炎、口臭の原因になってしまいます。

アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大などがある

お口の中の原因ではなくても、アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大などがあると、鼻で呼吸をしにくく、口呼吸になってしまう可能性があります。

口呼吸だと、お口の中が乾燥しやすく、細菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。

子どもの口臭をなくすために

きちんと仕上げ磨きをしましょう

お口の中が清潔に保てることで、むし歯や歯周病、口臭の予防につながります。

しかし歯磨きは、小さな器具を用いて、角度を変えたり、力加減を調整しながら行う複雑な動作ですので、大人でもうまくできていない方は多いです。

ましてや、小さなお子さんには、磨き残しがあるのは当然です。
きれいにできている子でも、歯の裏側や奥の方は歯垢(プラーク)が残っている子がほとんどです。

嫌がる子もいると思いますが、出来るだけ保護者の方が仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。

歯間ブラシを使うのもおすすめです。
きちんと永久歯が生え揃ってくる10〜12歳頃までは、仕上げ磨きをするのが良いでしょう。

鼻呼吸をしましょう

口呼吸は、お口の中が乾燥して口臭の原因にもなりますが、むし歯や歯並びが悪くなる原因にもなりますし、顔の骨格や表情の発育にも悪影響を及ぼすことがあります。

小さなころからの癖の場合、なるべく鼻で呼吸をするよう優しく伝えてあげましょう。
唇の筋肉が弱く、お口を閉じにくい場合もあるため、その場合は唇の筋肉を鍛えるトレーニングが必要なこともあります。

また、鼻や喉の病気により、鼻で息ができないこともあります。
その場合は、耳鼻科等の受診が必要になるでしょう。

よく噛んで食事をしましょう

食事の時によく噛むことで、唾液の分泌が促され、食べかすや歯垢(プラーク)を流したり、細菌の繁殖を抑えます。

子どもには、きちんとよく噛むように伝えましょう。
しっかりと噛んで細かくして飲み込むようにし、あまり水分で流し込まないようにも気を付けましょう。

また、よく噛まないのは子どもだけの問題でないこともあります。
例えば、具材が小さすぎたり、柔らかいメニューばかりだと、習慣的に噛まない癖がついてしまいます。

小さなことから、具材は大きめにしたり、生野菜を与えるなど、工夫してあげるようにしましょう。

水分をこまめに取りましょう

体内の水分量が少ないと、分泌される唾液の量も減少します。
特に小さいお子さんは汗もかきやすく、水分を失われやすいため、こまめに水分補給をするようにしましょう。

アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大の場合は耳鼻科を受診しましょう。
この場合は、まずは耳鼻科等を受診し、原因の疾患の改善に努めましょう。

そして、口呼吸が癖になっている場合は、鼻呼吸へと改善を促し、お口の健全な発育へと導きましょう。

歯医者さんで定期検診を受けましょう

頑張って歯磨きをしたり、保護者が仕上げ磨きをしていても、磨きにくいところ、見えにくいところに歯垢(プラーク)が残っていることがあります。

また、気がつかないむし歯があり、それが口臭の原因になっていることもあります。
むし歯予防だけではなく、むし歯の早期発見・早期治療、うまく磨けていない部分のクリーニングなどを受けるため、定期検診は受けるようにしましょう。

最後に

口臭は、子どもにとってもデリケートな問題です。
ですので、あまり「臭い」とばかり言わないよう気を付けましょう。

気にしたり、トラウマになることで、お口を大きく開けて笑えなくなったり、大人になってからも自分の口は臭いと思い続ける「口臭恐怖症」になることもあります。

子どもの気持ちも考えながら、出来る対処は行い、それでも気になる場合は歯科医院で相談するようにしましょう。