ブログ

2020.11.12

消毒や滅菌、殺菌の違いとは?

消毒や滅菌、殺菌の違いとは?コロナの蔓延により皆さんも気をつけていただいていると思いますし、これからの時期はインフルエンザも心配ですので、うがいと同じように、手の「消毒」が大事になってきます。

今はどこに行っても「消毒」用のスプレーが置いてありますので、消毒に関しては皆さん気をつけていただいていると思います。

しかし、「消毒」以外にも、よく目や耳にする「消毒」や「殺菌」、「滅菌」。

それぞれがどのような違いがあるかご存知でしょうか?
今日は、これらに関するお話をさせていただきます。

まずは、それぞれの定義についてご説明します。

消毒

消毒とは、病原性のある細菌やウイルスを死滅、除去して害が出ないようにすることです。

細菌やウイルスを完全に除去するわけではないですが、病原体自身の感染力を弱めたり、危険が出ない状態にします。

アルコールなどを用いる薬物消毒だけでなく、日光消毒、煮沸消毒、紫外線消毒などがあります。

殺菌

殺菌とは、細菌やウイルスを殺すことです。

ただし、特定の菌を殺したり、殺す量に定義はありません。仮に20%の細菌やウイルスを殺していれば、80%が残っていても、「殺菌」の効果はあると言えます。

「殺菌」という言葉は、薬事法の対象となる消毒薬などの医薬品と、薬用せっけんなどの医薬部外品のみに使用できる表現なので、洗剤やスプレーなどには「殺菌」という表現は使えません。

滅菌

滅菌とは、すべての細菌やウイルスを死滅、除去することです。

細菌やウイルスなどを100万分の1にすることを言いますので、それ以上残っているようだと殺菌になります。

高圧や高熱、電磁波などを用いて滅菌します。
一番安心できる状態です。

除菌

除菌とは、細菌やウイルスを減らすことです。

菌を減らせれば除菌になるため、どれだけの量を減らさないといけないという事はなく、仮に病原性が残っていても減っていれば除菌になります。

「除菌」という言葉は、医薬品や医薬部外品ではない製品に使われることが多く、アルコールスプレーや洗剤、漂白剤などに使われます。

抗菌

抗菌とは、細菌やウイルスの繁殖を抑えることです。
細菌やウイルスを殺したり減らすわけではなく、繁殖しにくい環境を作ることです。
抗菌という言葉は、キッチン用品や水回り用品、おもちゃや家具などに使われます。

まとめ

  • 「消毒」:菌を無毒化する
  • 「殺菌」:菌をある程度殺す
  • 「滅菌」:菌を完全に殺す
  • 「除菌」:菌の数を減らす
  • 「抗菌」:菌の繁殖を防ぐ

ここでお伝えしたいことが、医療で使う器具は、体内に入るため、すべて滅菌しているということです。

もちろん、全ての道具を使い捨てにできればいいのですが、そういうわけにもいきません。

歯医者は特に細菌の多いお口の中を触りますし、器具についた血液を介して感染することも考えられます。

ですので、基本的にお口の中に入る器具は全て滅菌し、注射の針やメスなど、体内に入るものは使い捨てにしております。

当院の滅菌機械は中でも最高グレードのものを使用しておりますので、安心して治療を受けていただけます。

言葉の定義をしっかりと理解し、商品を選ぶ際の参考にしてみてください。