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2020.10.16

中心結節にご用心!

ある日急に歯がしみるようになった、歯がズキズキ痛むようになった、歯茎が腫れてきた。

なんて経験はないでしょうか?

穴が開いていなくてもむし歯になっていたり、磨き残しで歯周病や歯肉炎で歯茎が炎症でズキズキしたり、歯ぎしりや食いしばりにより歯に力がかかりすぎて知覚過敏が起きている、など可能性としてはいろいろと考えられます。

しかし、そういった場合、急に症状が出ることは少なく、何かしら軽い症状が出たりと予兆があることが多いです。
なんか最近歯がしみて痛いな、歯ブラシをしたら血が出るな、歯ブラシでこするとしみるなといった症状です。

そういった前触れもなく、急に激しいしみや痛みが出る場合があります。
その中の一つに「中心結節」というものがあります。

中心結節

中心結節

「中心結節」とは、歯の形の異常の一つです。
異常であって病気ではありませんのでご安心ください。

下の永久歯の小臼歯(下の真ん中から4番目、5番目)に現れるもので、歯のかむ面の真ん中あたりに角、トゲのようなものがあることを言います。
大体1〜4%くらいの確率でこういったトゲのある歯が生えてきます。
1本中心結節の歯がある方は、反対側にもあったりと複数本ある場合が多いように感じます。

ただ尖っているだけなので、問題ない場合もあるのですが、この中心結節がある歯は注意が必要です。
なぜなら多くの場合、この尖ったツノの部分まで歯の神経(歯髄)が伸びているからです。

中心結節中心結節

健全な歯の場合、歯の表面はエナメル質という硬い素材で覆われており、よっぽど大きくむし歯が中の方に進まない限り、歯の神経(歯髄)が見えることはありません。

しかし、中心結節がある歯は、尖ったツノの近くまで歯の神経(歯髄)が伸びており、細いツノが折れたりすると、比較的すぐに歯の神経(歯髄)が見えることがあります。

そうなると、神経に到達するような大きなむし歯になった時と同じように、急に歯が強くしみてきたり、ズキズキ我慢できない痛みが出ることがあります。

中心結節が折れないために

まずは中心結節があるかどうかを、早期に知っておく必要があります。
下の小臼歯は、小学生の真ん中くらいで生え変わって出てくるため、歯科医院で定期的にチェックするか、保護者の方でもトゲが大きい場合はすぐにわかると思います。

もし、太く短いトゲでしたら、折れるリスクは低いため、そのまま経過を見ることが多いです。
しかし、細く伸びたトゲの場合、生えてきて徐々に噛む力がかかるにつれ、折れて痛みが出るリスクがあります。

そこで、中心結節が折れないようにする方法として、むし歯を埋めるプラスチックの材料で、トゲの周りを埋めて補強する方法があります。
中心結節の周りを補強することで、細いトゲを折れにくくして、症状が出るリスクを抑えます。

その上で、尖った部分を期間をかけて少しずつ少しずつ削っていき、尖をなくして折れないようにすると、なお良しです。

中心結節が折れてしまったら

中心結節が折れて、神経が見えてしまった場合、見かけ上は大きなむし歯になっていなくても、歯の神経(歯髄)にまでお口の中の細菌が侵入してしまうため、強いしみやズキズキした痛みが出ることが多いです。

そうなれば、大きなむし歯になった時と同様、歯の根っこの治療(神経を取る治療、歯髄処置、根管治療)が必要になります。
中心結節が折れるのは、生え変わってきて噛めるようになった比較的若いうちに起こりやすく、歯の神経をとるのは残念ですが、歯の形態の問題なのでやむを得ません。

しかし、歯を抜いたりする必要は全くありませんので、症状が出たら早めの治療が望ましいです。
まれに、中心結節が折れても症状があまり出ないことがあります。

その場合でも、歯の神経の中に細菌が侵入してしまっている場合は、徐々に歯の根っこにまで細菌の炎症が広がることで、時間が経ってから歯茎が急に腫れたり、歯が少しぐらぐらしてきたり、噛むと痛くなったり、歯の色が他の歯より黒ずんできたりします。

気になる症状がある場合は、早めにご相談ください。

いかがでしたでしょうか?
「中心結節」はみなさんにあるわけではなく、むしろある方の方が少ないです。

しかし、あまり中心結節があることは、ご自身では知らないことが多く、知らずのうちに尖った部分が折れ、急な症状が出る場合があります。
下の小臼歯(真ん中から4番目、5番目)、特に第2小臼歯(5番目)に多いとされます。

下の小臼歯が生え変わってから、急にお子さんが強いしみや痛み、歯茎の腫れが出た場合は、「中心結節」が折れたのかもしれません。
その場合、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。

そして、中心結節がある場合は早期に発見し、プラスチックで固めるなどの予防が望ましいので、小さい頃から定期的に検診を受けるようにしましょう。