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2020.10.29

ステファンカーブを理解してむし歯予防へ

「きちんと歯を磨いているのによくむし歯になる。」
「10分くらい歯磨きをして、デンタルフロスまでしているのに検診で引っかかる。」

という方はいらっしゃいませんか?

確かに、きちんと毎日歯磨きをして、デンタルフロスや歯間ブラシも使えば、むし歯になるリスクはかなり減らすことができます。

そこまで頑張っているのに、よくむし歯になる方がいらっしゃいます。

元々のむし歯菌が多かったり、虫な菌の働きを抑える唾液の量が少なかったり、あるいは遺伝的な要因もあるかもしれません。

しかし、それ以外に最も大きな原因があります。
それは「食習慣」です。

むし歯は、ミュータンス菌と呼ばれるむし歯菌が、お口の中にある糖分から歯を溶かす酸を作り、歯が溶けていく病気です。
歯磨きでむし歯菌を減らすことはもちろん大事ですが、0にすることはできません。
そこで、歯磨きと同じように大事なのが、お口の中の糖分を減らすことになります。

みなさんは「ステファンカーブ 」という言葉やグラフをご存知でしょうか?

940年にステファンさんが、1日の中における、お口の中の歯垢(プラーク)の中のpH濃度を、曲線のグラフにしたものです。

お口の中は、何もしていない時は中性(pH7くらい)に保たれています。
1日の中で、食べたり飲んだりして糖分がお口の中に入ると、歯垢(プラーク)の中にいるむし歯菌が、糖分を分解して酸を出します。
酸の量が増えるにしたがい、お口の中は酸性に傾いていき、pHが5.5以下になると歯の表面が少し溶け(脱灰される)、むし歯菌の活動も活発になり、むし歯になりやすい状態になります。

しかし、飲食後しばらくすると、唾液の働きにより、酸性になっているお口のpHは中性に戻っていきます。
中性に戻るにつれ、少し溶け出した歯の表面は修復されていき(再石灰化する)、元の状態に戻ります。
お口の中が酸性から中性に戻るのに、大体20分〜1時間かかると言われています。

下のグラフのように、歯は1日のうちに何度も脱灰と再石灰化を繰り返しているのです。

ステファンカーブを理解してむし歯予防へ

きちんと食事と食事の時間をあけたり、間食の時間を決めておくことで、飲食によって溶けた歯がしっかりと元に戻り、むし歯にはなりにくくなります。

よく3時のおやつと言いますが、昼食(12時くらい)と夕食(7時くらい)のちょうど間なので、この時間にジュースやお菓子を食べたとしても、しっかりと唾液の働きで中性に戻るため、問題はありません。

おやつは栄養補給にもなりますので、無理に止める必要はありません。
ステファンカーブ の上のグラフのように、規則正しい食生活をしていると、1日の中の多くは中性に保たれているため、むし歯にはなりにくいです。

しかし、下のグラフのように、頻繁にお菓子やジュースを飲んだり、だらだら食べたり、ちびちび飲み物を飲んでいると、中性に戻る時間が少なくなり、1日の多くが酸性の状態になります。
そうなることで、きちんと歯ブラシをしていても、むし歯ができやすいお口の状態になってしまいます。

ですので、食習慣はとても大切で、食事や間食の時間をきちんと決めて、それ以外はなるべく飲食を控えることが大切です。

喉が渇いて、水分補給する際も、なるべく糖分の含まれていないお水や、お茶が望ましいです。

極端な話、3時のおやつにケーキを食べても、その後時間をあければむし歯になりにくいですし、小さな飴玉を何十分も舐めたままだったり、少量のジュースをちびちび飲むほうが、むし歯になりやすいと言えます。

まとめ

  • 歯磨きをきちんとしているのにむし歯になり方は、食習慣が悪い可能性がある
  • 食事や完食の時間をきちんと決める
  • だらだら食べたり、ちびちび飲んだりしない
  • 甘いものは控える

むし歯になりにくくする、むし歯予防のためには歯磨きだけでなく、食習慣も大切になります。
時間や多少のストレスはあると思いますが、大事な歯ですので、大切にするよう日々の生活も気をつけましょう。